顧客ライフサイクル4つのフェーズ(2)――顧客のサクセスの目指す「活用(Adopting)期」
活用(Adopting)は顧客のサクセスを促すフェーズです。導入(Onboarding)で顧客がサービス・プロダクトをある程度使えるようになったら、顧客のサクセスを定義し、そのサクセスに向けて顧客のサービス利用を支援していきます。ここで最も重要となるのが「顧客のサクセスとは何か」という問いです。
提供されているサービス・プロダクトには、当然何らかの目的や用途があります。カスタマーサクセスについての知見がない方は「サービス提供側の意図どおりにそのサービスを利用することがサクセスである」と考えがちですが、それはサクセスではありません。顧客がサービス・プロダクトを契約したのは、それらを使って成し得たい何かがあったからであり、それらの利用自体は目的(=サクセス)ではありません。カスタマーサクセスでは、サービス利用の先にある「顧客が成し得たかったこと」に向き合い、それらを定義する必要があります。活用(Adopting)フェーズにおいてまず行わなければならないのがこの部分の定義です。