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「インサイトフルな組織」とは?

「本当に欲しかったもの」はそれじゃない──バーキンを欲しがる妻が解消したかった本当の不満とは?

第2部 第2回

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なぜ機嫌の悪いに妻にプレゼントをしても、“ご機嫌期間”は続かないのか?

 「不満」を解消することは、ビジネスの問題を解決し、機会を拡大する可能性を持つ。しかし、読者がいま解消しようと取り組んでいる不満は、本質的な不満だろうか。例えば単なる「お客さまの声」として寄せられたものではないだろうか。

 前回の記事でも紹介したが、マクドナルドではかつて健康志向のメニューがないことへの不満が多かったことから、「サラダマック」を発売した。しかし結果的に不振に終わった。その後、それとは正反対の「クォーターパウンダー」や「メガマック」といったボリュームたっぷりの牛肉を食べられるハンバーガーを発売し、大成功を収めた。

 本当に解消すべき不満は、消費者に聞いたら出てくる不満ではない。そういった形で得られる表層的な不満ではなく、無自覚であるが本質的な不満を見つけることが欠かせない。そういった本質的な不満を発見し、解消することができれば、現状を大きく変えることができる。

 では、どうすれば本質的な不満を発見できるのであろうか?

 この「表層的でない、本質的な不満を解消する」という方法論は、ビジネスに限らず、人間関係全般にも役立てられるものである。例えば、人間関係の中でも常に話題となる夫婦の関係を題材として採り上げる。最近のベストセラー『妻のトリセツ』(黒川伊保子著)でも改めて注目されている。

 ここでは、男性=夫の立場で考えてみる。夫であるあなたは、妻の機嫌が最近良くない、と感じている。しかし、その原因がわからない。このままでは良くないと考え、良い手立てがないか模索しているのが現状である。

 ある時、妻がこのように言うのを聞いた。

私のママ友はパパから結婚記念日にバーキンを買ってもらっているのに、私には何もない

 この不満を解決すべきとあなたは考える。そして次のような手を打った。

頑張って貯めたお金で前から欲しがっていたシャネルの白い時計をプレゼントする

 その結果、プレゼントを渡すと妻は喜んだ。しかしそれから一ヶ月も経つと、妻は不機嫌な態度に逆戻りしてしまった。あなたの悩みは結局解決されず、費用対効果も悪い、持続性もないという残念な結果となった。

 何が悪かったのだろうか?

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この記事の著者

大松 孝弘(オオマツ タカヒロ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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