心理的安全性は、表面的にニコニコして本質に触れない関係からは生まれない
小向:組織を語る時に、最近では「多様性」という言葉もキーワードとして挙がることが多いですね。ここに関連したトピックなのですが、僕は社内で「一緒に働く同僚は『仲間』だけど『友達』ではない」という話をよくしているんです。
友達として付き合うなら、価値観が合う人のほうが一緒にいてラクだし、話していても楽しいですよね。疲れているときは癒してくれるかもしれない。価値観の違う人とコミュニケーションを取るのは、やっぱり疲れます。けれども、そういう人のほうが、僕にとって新しい発見をくれるんです。違う価値観がぶつかり合うことで、新しい何かが生まれてくる。仕事の場で必要なのは、そういった「目指すべきものは一緒だけど、考えていることは全然違う。でもそれを認め合えている」という仲間なんです。