アイデア創出段階で注意すべき“リソース配分”
最後に、「事業プランやアイデアを評価/検証を行うためのリソース/体制が無い」ケースの対処法についてご紹介します。アイデアを適切に評価/検証するために、検証すべき仮説を選定し、その内容に応じた最適な検証方法やアプローチを採用できたとしても、肝心の検証活動そのものを実際に行うためのリソースや体制が社内に無ければ進めることはできません。しかし、日本企業の新規事業開発の現場においてはこのような事態が頻繁に発生します。
なぜなら、企業内で働く人の大半が既存事業に関する仕事しか経験が無い中で、既存の市場や顧客、データなどをリサーチ・分析し、それに基づく計画を立てるというリサーチやプランニング段階に多くのリソースを偏在させてしまうからです。しかし、前回も解説した通り、不確実性の高い新規事業開発においてはアイデア創出段階のリサーチやプランニングではなく、その後の評価/検証フェーズにこそ、リソースを偏在させる必要があります。