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旭化成のIPランドスケープ活用──Afterコロナを見据えたコア価値の磨き方、未来の兆しの掴み方とは

ゲスト:旭化成株式会社研究・開発本部 知的財産部長/シニアフェロー 中村栄氏【後編】

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M&Aでシナジー効果を生み出すためのIPランドスケープ

杉光一成氏(KIT虎ノ門大学院 イノベーションマネジメント研究科 教授、以下敬称略):前編では旭化成のIPランドスケープについて経緯や体制、プロセスなどについてお伺いしてきましたが、取り組みの成果について具体的な事例を教えていただけますか。

中村栄氏(旭化成株式会社 研究・開発本部 知的財産部長兼シニアフェロー、以下敬称略):例えばM&Aでは、当社の場合、買収前の特定企業の評価というのはもちろんありますが、買収後にどれだけシナジー効果を出せるかに、IPランドスケープが有益であると考えています。そのため、買収先の持っている技術と旭化成の技術を掛け合わせることでどんな新しい価値を生み出すことができるかを検証する際、IPランドスケープが活用できます。

 2018年に旭化成では、自動車内装材大手の米セージ社(Sage Automotive Interiors, Inc.)を買収しました。もともと旭化成は繊維領域で人工皮革を扱っており、自動車材料関連のサプライチェーンを拡大・強化するために買収に踏み切りました。この買収により、旭化成の自動車分野向け事業の拡大やグローバル拠点の確立を目指すわけですが、セージの染色や加工技術を当社の他の事業にも生かせないかという、新分野開拓を検討する際に共同研究の可能性を検討するのですが、IPランドスケープが有効に機能するというわけです。

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