新規事業部隊に優秀な人材を送り出してもらうには
北瀬:当時のNECは、システムインテグレーション事業に依存していました。お客さんが自社内の仕事を切り出して「ITの部分はNECがやってね」と発注してくれていたわけです。そこから脱却し、自ら市場の流れを捉え、事業を生み出さなければいけない、競合相手もきちんと見ていかなければならないとなったとき、それを実現する共通言語、プロセスがありませんでした。まずはその共通言語、自らが事業創出する事業開発プロセスを作る必要があり、どのように変えていくかというグランドデザインを作りました。それが2014年のことです。その後にやってきた数々のことは、当時のグランドデザインを一番良いタイミング、できるタイミングで愚直にやり続けてきただけです。
宇田川:同じ頃、多くの大企業で新規事業の取り組みがスタートしましたが、その多くは継続できませんでした。長期的に継続できた要因は?