スタートアップは上場後のコーポレートガバナンスを意識して準備を
日置:強いボードチームを作るためには、各々の取締役のスキルをきちんと見定めて組み合わせるということが大事です。そのために、スキル・マトリックスの活用も進んでいますが、やや形式論になっている印象があります。中には全てのスキル項目が満点というスーパー取締役もおり、それって将来に向けた経営や戦略の構築に連なるスキルがそもそもマトリックスに入っていないのではないか感じることがあります。
一つの考えとして、取締役会のスキル・マトリックスの項目に「失敗の経験」を入れてみるのはどうかなと。というのも、今、社外取締役になっている方は、まだコーポレートガバナンスへの注目度が低い時代に経営をされていた方が多いですよね。それ故に経営において苦労されたこと、やり切れなかったことがあるならばそれをしっかり共有していただき、コーポレートガバナンスの必要性を話してもらえるといいと思うんです。