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次代のための“探索型”AI活用

なぜそのAIはイノベーションを生み出さないのか──「深化」と「探索」見落とされた片方の“手”とは

第1回

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「知の探索」のためのAI活用

 では、イノベーションにつながる「知の探索」を目的とすると、AIはどのように活用すればよいのでしょうか。たとえば、新製品・新サービス開発、またその前工程にあたるR&Dは、企業にとっての新たな価値の創出をもたらすわかりやすい事業分野です。そして、こうした価値創造分野で用いられるようになっている「X-インフォマティクス」は、まさに知の探索を目的としたAI活用といえます。

 「情報学」を意味するインフォマティクスは、近年AIの活用が注目される分野で、具体的には機械学習や数理統計、数理最適化と呼ばれる解析技術をはじめとした数理的なアプローチを用いてデータ間の法則性を見出し、生成することを目的としたデータ解析の領域です。製薬や創薬、材料開発を行う製造業などでは、商品開発にあたって候補となる化合物のデータを収集した上で、どのような化合物を用いるべきかの探索や、それぞれの化合物をどう組み合わせることが最適かについての検証、商品としてどのような構造設計にすべきかの検討などを、研究者の手によって行う必要があります。

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この記事の著者

椎橋 徹夫(シイハシ テツオ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

和田 崇(ワダ タカシ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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