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KFC COOが語る、顧客と従業員の体験管理の重要性──コロナ禍でも成長を続けることができた理由とは

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 ケンタッキーフライドチキンといえば、世界で初めてフランチャイズビジネスを開始した企業として知られる。コロナ禍でも事業を順調に拡大し、現在は150ヵ国以上に28,000以上の店舗を展開する巨大グローバルチェーンである。「カーネル・サンダースの価値観」として店舗スタッフに「南部流のおもてなし(見ず知らずの他人なんていない、まだ会ったことのない友達がいるだけだ)」を求めるKFCは、カスタマーエクスペリエンスマネジメントと従業員エクスペリエンスマネジメントのためにQualtrics Discover、Engage、Social Connectを導入した。その意図と今後への期待を、Global Chief Operating OfficerのRob Swain氏に聞いた。

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3時間半に1店舗増えるKFCによる「体験管理」への一手

──COVID-19は飲食産業に大きな打撃を与えたにも関わらず、KFCはこの数年、大きく躍進しています。クアルトリクスのエクスペリエンスマネジメント製品の導入を決めた理由は、COVID-19にあるのでしょうか。

Rob Swain氏(以下、敬称略):いえ、COVID-19をきっかけとしてクアルトリクスを導入したわけではありません。導入の理由は純粋に、顧客とフランチャイジー(加盟店)を含む従業員のエクスペリエンス向上を考えてのことです。まず、KFCには世界約150ヵ国に何百万人というファンがいます。その顧客を喜ばせたいという考えがありました。

 また現在、KFCの店舗は28,000以上ありますが、そのうちの7,000店舗はここ5~6年でできています。平均すると3時間半に1店舗、世界のどこかに新たな店舗ができた計算です。既存店舗も含め、多くのフランチャイジーは、KFCブランドが顧客に愛されているかを非常に気にしており、ブランド側に何らかの打ち手を期待しています。私たちは、その世界中のフランチャイジーから支持を受け続けるために、KFCが顧客を喜ばせていると確信してもらう必要があるのです。

 さらにファーストフード産業では、過去5~7年で大きな変化が起こっています。オペレーションを行うチャネルが大きく変化しているのです。かつては、ドライブスルー、注文カウンター、店内での飲食でしたが、今はクリック&コレクト(ネットで注文し、商品を受け取り専用のカウンターで受け取る方法)、マルチデリバリー(Uber Eats等各種デリバリーサービスを利用する方法)、テーブルサービス、クイックピックアップ(ドライブスルーの専用駐車スペースでピックアップ棚から商品を受け取ることで、ドライブスルーで行列することを避ける方法)、キオスクなどでも販売を行うなど、多くのチャネルがあります。

 つまり、様々な場所でカスタマージャーニーにおける様々な段階にいる顧客が、何を感じ、何を求めているのかを理解しなければならず、また、それらのチャネルがどのようなインパクトをもたらすのかも理解する必要があります。顧客の期待を超えるような取り組みをする一方で、フランチャイジーのプロセスの合理化や、レストランでのチームメンバーの作業の簡素化にも貢献したいと思ったのです。

 また、デジタルテクノロジーの進化によって、商品の注文以外にも様々なデータを集めることができるようになりました。たとえば、キオスクでの顧客と従業員の会話をデータ化するといったものです。それらを調べた結果、多くの人がKFCとある意味でコミュニケーションをとりたいと考えていることがわかります。私たちは、ゲストとフランチャイジーや従業員との間の会話に参加したい、つまりそのデータを全て集めて、それをさらなるエクスペリエンス向上に役立てたいと考えました。それがクアルトリクス製品導入の理由です。

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この記事の著者

フェリックス清香(フェリックスサヤカ)

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