支援者と事業主体が一緒に調査や分析を行い、共感マップを用いてチーム全体の目線を合わせる
CATの碓井氏によると、定性調査の際にはサントリーのチームメンバーにも同席してもらった効果が大きかったという。調査の結果をスライドで報告され把握するのと、実際に同席するのでは、ユーザーに対する解像度や理解度が劇的に異なる。そのうえ、何が刺さっているか、次はどんなポイントを聞きたいかなどを、実際の顧客を目の前にしながらリアルタイムで考えることで、調査結果の報告書等からでは伝わらない部分を理解できる。さらに、思考の積み重ねができるため、その後のプロセスに対して大きな学びがあったという。
また、同時並行で、ユーザーの声を「共感マップ」にまとめてもらったことも効果的だったという。一般的に使われる事が多いペルソナ分析では、行動や属性情報といった「表面的な部分」を中心に具体化/可視化することが多いのに対して、今回採用された共感マップは、行動の背景にある感情などの「内面」に着目するための枠組みだからだ。