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ライオン、『統合レポート2026』を公開──収益力の強靭化へ向けた事業ポートフォリオ変革と体制刷新

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 ライオンは、中長期的な企業価値向上に向けた取り組みをまとめた『ライオン統合レポート2026』をWebサイトにて公開した。同社は、パーパス「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)」のもと、現在3ヵ年の中期経営計画「Vision2030 2nd STAGE(2025-2027年)」を推進している。本レポートでは、同計画のテーマである「収益力の強靭化」に向けた事業構造改革や機能戦略の進捗が、豊富なデータとともに明かされている。

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2025年度業績:高付加価値化が奏功し、計画を上回る増収増益

 2nd STAGEの初年度である2025年度は、国内一般用消費財事業における高付加価値化や値上げ(+36億円の効果)、年間65SKUの削減が利益を牽引。売上高4,220.9億円(前年度比+2.2%)、事業利益307.6億円(同+16.8%)と年初予想を上回る順調なスタートを切った。

 徹底して「率」を重視する経営への転換が進んでおり、重視する3つの経営指標すべてで前年を上回る進捗を見せている。

  • EBITDAマージン:11.3%超の2027年目標に対し、11.7%(前年比+0.8pt)に向上
  • ROIC(投下資本利益率):8〜9%の2027年目標に対し、6.7%(前年比+0.9pt)に向上
  • 基本的1株当たり当期利益(EPS):前年比+30.4%となる99.74円を達成

事業ポートフォリオ戦略:高収益領域への資源集中とノンコア事業の整理

 資本収益性と成長性を軸にグループ内の事業役割を明確化し、規律あるアロケーションを進めている。

  • 最重点事業(オーラルヘルスケア):国内最高価格製品『デントヘルス薬用ハミガキ DXプレミアム』のヒット等により売上高は前年比5.2%増。口腔衛生からQOL向上(口腔機能維持)へと価値提供範囲を広げ、アジア全域での深化を狙う。
  • チャレンジ事業(パーソナルケア):2025年にベトナムの薬品会社「メラップライオン」を連結子会社化したことに続き、2026年1月にはオーストラリアでナチュラルビューティケアを展開する「PNB社」の全株式を取得し、新規進出国での事業基盤を確立。
  • 構造改革事業(ノンコア領域の峻別):ホームケア事業の収益性向上を図る一方、化学品事業については外部資源の活用が最善と判断し、2026年6月末をもって子会社2社の株式譲渡(連結除外)を行うことを決定した。

経営基盤と機能戦略の進化:意思決定の加速と「転移学習モデル」の確立

 目まぐるしい外部環境の変化に先んじて仕掛けるため、経営基盤の刷新とDXを強力に推進している。

  • ビジネスユニット(BU)制への移行:戦略実行力の強化とスピードアップを目的に、2026年1月より国内・海外のバリューチェーン全体を一貫管理する「1ビジネスユニット体制」へ刷新。権限委譲を進め、顧客に近い現場での迅速な意思決定を可能にした。
  • リスクマネジメントの高度化:グループ全体のリスクを網羅的・統括的に管理する「ALリスク管理委員会」を2026年1月に新設し、ガバナンスを強化した。
  • 生成AIによる研究開発DX:100年以上にわたり蓄積した膨大な研究データをAIに学習させる独自の「転移学習モデル」を確立。製品開発における実験数を最大約85%削減するという劇的なスピードアップを実現している。

人的資本とサステナビリティ:多様性の推進と「エコの習慣化」

人的資本の価値向上:2030年のKGI「連結人件費あたりのEBITDA 1.1」に向け、4つの重点領域(オーラル、海外、R&D、IT・デジタル)への人材配置を強化。2025年末時点のグループ女性管理職比率は28.3%(前年比+3.4pt)まで上昇した。

地球環境への取り組み:事業所CO2排出量を36%削減(2017年比)。2026年3月には、すすぎ0回で節水・節電、家事時短を両立する革新的な新製品『NANOX one 抗菌×時短』を上市し、生活者とともに進める「エコの習慣化」をリードしている。

株主還元の強化

 同社は累進配当を株主還元の基本方針に据えており、2025年度の年間30円(前年比3円増)から、2026年度はさらなる利益成長を見込んで年間34円(4円増)と、11期連続の増配を予定している。

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