デンソーは2026年8月25日、欧州電池規則への対応とバッテリーのトレーサビリティ強化を目的とした「DENSO Digital Product Passport Solution for Battery」の提供を開始した。本サービスは、自動車メーカーや電池メーカーなど、欧州市場での規則対応を求められる事業者を主な対象としている。
近年、サーキュラーエコノミーへの転換が世界的に進められ、資源の循環利用や製品のトレーサビリティ強化の重要性が高まっている。欧州では、製品の情報をデジタルで管理・提示するデジタルプロダクトパスポート(DPP)の導入が進展しており、2027年2月からは欧州電池規則に基づき電動車載用電池などにバッテリーパスポートの導入が義務化される予定である。
この動向を受け、デンソーはバッテリーパスポートサービスを開発した。本サービスは、バッテリーパスレディコンソーシアムが策定したデータモデルに基づいており、電池ごとに情報を生成。事業者は自社の基幹システムやサプライヤーから電池情報を効率的に収集できる仕組みを提供する。エンドユーザーは製品のQRコードから容易に電池情報へアクセスできることも特長の一つだ。
あわせて、一般消費者や経済事業者など立場に応じた情報閲覧権限を設定する機能を搭載。これによりデータ主権やセキュリティ、規制対応の両立を実現する。また、2017年よりデンソーが研究開発してきたブロックチェーン技術を活用し、記録の改ざんが困難な仕組みでデータ信頼性向上を図っている。こうした技術により、バッテリーパスポートに要求される厳格なデータ管理に対応している。
将来的には、2024年に欧州で発効したエコデザイン規則などに沿った、バッテリーパスポート以外のデジタルプロダクトパスポートへの対応も視野に入れている。複数のデータ基盤への接続を可能とするアーキテクチャを採用し、電池以外の製品領域へのサービス展開も計画している。
デンソーは今後、欧州のみならずグローバルな規制対応を推進し、自動車メーカーをはじめとするユーザーの資源循環や価値創出を支援。サーキュラーエコノミーなど持続可能な社会の実現に向けた取り組みを継続していく方針である。
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