「CLOの選任義務化」は経営を転換する好機
真畑:欧米に比べると全体最適化の意識が低いとのことですが、日本企業と欧米企業の違いはどこにあるとお考えでしょう。単に日本が遅れているだけなのか、それとも何か別の要因があるのでしょうか。
小野塚:欧米企業では、CLO(チーフ・ロジスティクス・オフィサー)やCSCO(チーフ・サプライチェーン・オフィサー)と呼ばれる、物流やサプライチェーンを管掌するCxOが経営陣にいるケースが多いのですが、大半の日本企業には同様の役職の経営メンバーがいません。つまり、物流やサプライチェーンに関するミッションをメインで担う専任の人間がおらず、そこで課題が生じても他の経営事項から劣後してしまいます。