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テスラ、Waymo、中国勢にどう挑む? 自動運転AIのパラダイムシフトと日本企業の生存戦略

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 3月6日、横浜市とThe Mobilitiesの共催イベント「横浜発・モビリティイノベーションの最前線 2025年グローバル・モビリティショー総括から読み解く、モビリティ関連企業の次の一手」が開催された。このイベントでは、Waymo、Zoox、テスラなど三者三様のアプローチで進化する自動運転の現状が語られた。「End to End AI」の台頭がエンジンを淘汰し、競争の舞台はヨーロッパのルール形成や中国製AIによる「AI主権」という地政学リスクへ移行しつつある。ソフトウェア主役のSDV時代に、日本企業はいかに生き残るのか。本稿では、「自動運転最前線 End to End AI で激変する自動運転」セッションと、それに続くパネルディスカッションの様子を紹介する。

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Waymo、Zoox、テスラ。三者三様の設計思想

 「自動運転最前線 End to End AI で激変する自動運転」セッションでは、イノベーションアナリストの近藤敦氏が、米国における自動運転の最新動向を語った。

 まずは、既に実用化が進む自動運転タクシーの設計思想の違いだ。結論から言うと、現在米国では三者三様のアプローチが見て取れるという。

 一つ目は、Amazon傘下のZooxに代表されるカプセル型の車両だ。運転席そのものを排除し、乗客を「運ぶ」ことに特化している。アプリで呼ぶと現れ、周囲の車のベクトルを0.1秒単位で先読みするため、人間の運転を模倣しない独自の鋭い動きを見せる。

 二つ目はWaymoだ。こちらは運転席こそあるものの無人で、まるで「非常に上手な透明人間の運転手」に乗せてもらっているかのような、人間に寄せた気配りのある運転が特徴だという。

 そして三つ目がテスラの「フルセルフドライビング(FSD)」である。これは既存の車にソフトウェアを追加購入し、「プロの運転手を雇う」感覚に近い。近藤氏は「単に車が自動で走るという段階から、二歩も三歩も先へ進んでおり、まったく違う世界観が提示されている」と、実用化フェーズにおける競争の激化を強調した。

イノベーションアナリスト 近藤敦氏
イノベーションアナリスト 近藤敦氏

自動運転の“頭脳”がもたらすパラダイムシフト

 続いて語られたテーマは、自動運転の頭脳となるAIの進化と、それが車のハードウェアに与える影響だ。

 近藤氏は、現在のトレンドが「ルールベース」から「End to End AI(VLA:Vision-Language-Action)」へ移行していると説明する。これは、カメラで得た視覚情報をAIのニューラルネットワークに直結させ、直接車のモーターやステアリングを動かす仕組みだ。

 「赤信号なら止まる」といったルールを教え込むのではなく、AI自身が状況を判断して車を操作する。このパラダイムシフトが実現すると「エンジンはなくなる」と近藤氏は断言する。

 理由は明確だ。AIは0.1秒単位の超高速な周期で瞬時にトルク(駆動力)を増減させようとする。モーターであればこの要求に応えられるが、ガソリンを噴射し着火させるエンジンでは、タイムラグが大きすぎてまったく追いつかないのだという。

 さらに、仮想空間での膨大な走行シミュレーションを行う際にも、気温やギアの状態など変数が多すぎるエンジンをモデル化することは、計算量と経済的合理性の観点から意味を持たない。エンジンへの固執は、世界からの遅れを意味するというわけだ。

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勝負は「技術」から「認証・ルール形成」へ。

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この記事の著者

梶川 元貴(Biz/Zine編集部)(カジカワ ゲンキ)

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