セミナーレポート Biz/Zineセミナーレポート

INNOSIGHT社COOが語る「イノベーションのDNA」

イノサイト社COO ケビン・ボーレン/来日講演レポート:第2回

[公開日]

[取材・構成] 有須 晶子 [編] BizZine編集部

[タグ] スタートアップ タレントマネジメント ビジネスモデル デザイン思考 競争戦略

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

イノベーションのDNAを根付かせる組織体制

組織内に「イノベーションのDNA」を構築する図表1 組織内に「イノベーションのDNA」を構築する

 前頁で紹介した5つのスキルを使いこなせる社員が多いほど、その企業のイノベーションも活性化するわけだが、ここからは組織としては彼らをどうサポートすべきかを見ていこう。

1:戦略目標は明確にしておく

 まず、前回の記事で解説したように、どの程度のイノベーションが必要かを戦略的に考えておく必要がある。イノベーションチームを立ち上げたはいいが、メンバーが何をすべきかを十分に理解してない場合もある。会社への貢献度などが明確にされていないために、メンバーのモチベーションが上がらず、1年後には、「金ばかりかかるばかげた実験」だったと、チームを解散してしまうようなことにならないようにしたいものだ。

2:既存事業とは異なる資源とプロセスを用意する

 イノベーションチームには、既存事業チームとは異なる考え方や行動が求められる。この2つのチームは、リーダーもスタッフもはっきりと分けて運営したほうがいい。既存事業では物事を効率よく進めるのが得意なオペレータタイプの人が向いているのに対し、イノベーションチームに向いているのは、新しい機会を見つけてきたり、作ったりするのが得意な人だ。この違いを理解して、業績評価にも両チームには異なる基準を用意する必要がある。

3:資源配分とポートフォリオ管理にはガバナンスとコントロールを効かせる

 アイデアが100詰まったポートフォリオはあっても、実際に試せるのは30かもしれない。どうやって30まで落とし込むか。有効なプロセス管理モデルがないと、声の大きな人のアイデアが通ってしまうといったことになる。事実と観察、顧客の意見をきちんと確認して採用するアイデアを決めるプロセスを整えれば、感情的でない、ビジネス的に有効な決定が下せる。

4:経営幹部はイノベーションを応援し、失敗に寛容であれ

 経営幹部は、イノベーションの重要性を理解して、前向きに支援する必要がある。イノベーションの進捗がとどこおり、失敗してやり直さなければならないときは必ずくる。そんなときに、アイデアへの信頼を再確認し、新しい方向へ向かおうと社員を励ませるようなリーダーでなくてはならない。最初のトラブルだけでアイデアを放棄してしまうと、イノベーションポートフォリオのパイプラインは次第に衰弱していってしまう。

バックナンバー