先が読みにくい現代も、ビジネス計画が必要なワケ
最後に、指針(ポリシーやルール)がビジネス計画の他の要素にどのような働きかけをしているのかを図でみていきましょう(図10)。
「目的地に到達するための道筋」がミッションや行動方針(戦略や戦術)だとすれば、指針は「中央分離帯や標識」にたとえることができます。それは、正しい道から逸れないように行動を統制し、ガイドする役目を果たすものです。指針が正しく機能しないと戦略の暴走さえ引き起こすさえあります。今世紀初頭に破たんしたエンロン社は、指針が機能不全に陥った典型的な事例といえます。
アイゼンハワー(34代米国大統領)は、かつて「戦いに備えるにあたって、私はいつも、計画は役に立たないものだと思う。それでも、計画を立てることは不可欠だ。」と述べたそうです。先が読みにくい現代において、計画が予定通りに進むことはなかなかありませんが、それでも計画は必要なのでしょうね。