「ネットワークによる知識社会」が破壊的変化を伴うとすれば、いかに向き合うべきか
佐宗:
少し角度を変えて質問させてください。私たちは「階級的な工業化社会」と「ネットワークによる知識社会」といったモデルが混在した世の中で生きています。私が興味を持っているのは、感覚的に8割くらいの人は、どんな社会でも生来的に変化よりも安定を志向するということです。となれば、安定的な階級的社会より変化を生じさせる知識社会は不安を呼び覚ますのではないかと。21世紀が本当に知識経済の時代になるのだとすると、社会はどのような様相を帯びるのでしょうか。
イギリスのEU離脱やトランプ現象を見ていると、「ネットワークによる知識社会」が目指す、全員がアクティブになるような世界は人間の性質を考えた時に理にかなっているのか。これが僕の最近の「問い」なんです。