社内ステークホルダーの共感を得るプロセスとしても非常に有効な「一次情報」
インサイトのプロセスで非常に重要なのは、「一次情報」にこだわることである。オンライン上にリアルタイムの情報があふれている今、海外の展示会やイベントにわざわざ脚を運ばずとも、現場の状況や最新のトレンドが分かった気になりがちである。しかし、だからこそ自分から一次情報を得ることで他との差が付けられると池田氏は語る。
むしろ二次情報の価値は、どんどん下がっています。オンラインの情報には誰もがアクセスできるので、それだけでは他社比較をした時に優位性を持てるアイデアの材料にはなりません。この時代だからこそ、一次情報を得るための努力が必要なのです。
質の高い一次情報を得るには、エキスパートインタビューとエスノグラフィの2つが不可欠である。一次情報を手早く効果的に集めるには、エキスパートへのインタビューが効果的である。既に出ている著書やメディアに掲載されている記事は二次情報に過ぎない。自分たちが抱えている個別の課題に対する質問をエキスパートに直接投げかけて回答をもらうことでしか得られない一次情報は、固有の価値があるからこそ自分で取りに行く必要がある。