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人事と経営のジレンマ

なぜ現場との対話を大切にする経営者は「話し言葉」を使うのか──オイシックス・ラ・大地のPMIでの実践

ゲスト:オイシックス・ラ・大地株式会社HR本部 人材企画室室長 三浦孝文氏【前編】

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企業規模の拡大期に必要な、人事による社長と現場の対話のチューニング

荒金:組織統合や再編の折には、「他社・他部署のアセットの良いところだけ使おう」という力学が働く瞬間もあるかと思います。とくに成長スピードを求めようとすると、事業的な都合で雑に急いでかけ合わせて、内部で働く人たちが置いてきぼりになってしまうケースも多い。オイシックス・ラ・大地では、そこでどうして焦らず、「対話を大事にしていこう」という判断ができたのでしょうか。

三浦:人とのコミュニケーションを大事にするカルチャーがもともとオイシックスにあった、というのは大きいかもしれません。わたし自身、これまでにベンチャーやITを中心とした様々な会社の経営層の方にお会いしてきましたが、その中でも弊社の経営陣は、いい意味でとてもウェットだなと感じています。例えば、社員に育児や介護の問題など仕事に影響のある私的な課題が発生した場合、良い意味で公私混同し、上司やHRが一緒に課題を解決しようと、柔軟な働き方の提案などをします。こういった話ができているのは、とてもいいカルチャーだなと感じていますし、日々経営陣と話をしていて感じるのは本当に一人ひとりをよく見ているんだなと。

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