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受け継がれてきた“挑戦するDNA”──リコーの新規事業プログラム責任者に聞く、挑戦の循環とは?

ゲスト:株式会社リコー 経営企画本部 経営戦略部 小笠原広大氏、大越瑛美氏

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受け継がれてきた“挑戦するDNA”。プログラム誕生までの軌跡

──プロジェクトのコアメンバーである小笠原さんと大越さんはどのような経歴なのでしょうか。まずは、お二人のキャリアを教えてください。

株式会社リコー イノベーション本部 事業開発室 兼 経営戦略部 小笠原 広大氏(以下、敬称略):私は2009年に新卒でリコーに入社しました。国内大手企業向けの販売営業からスタートし、その次には生産管理の部署にいて、工場の受発注管理をしていました。その後は、海外向けのコピー機の企画マーケティングに3年半従事していましたが、コピー機以外の新しい分野にも挑戦したいと思い、研究開発本部(現在は、イノベーション本部に名称変更)に異動の希望を出しました。

株式会社リコー 経営企画本部 経営企画センター 経営戦略部 大越 瑛美氏(以下、敬称略):私は、販売会社であるリコージャパンに入社し、約5年間コピー機の営業部門の商談支援を行なっていました。その後、360度カメラRICOH THETAの立ち上げや、環境事業開発センターに異動しました。これらの経験が今の新規事業創出を後押しする事務局としての活動に活かされていると思います。

──現在のプロジェクトへの異動はご自身の希望で入られたのですか?

大越:はい、二人とも希望して、このプロジェクトを担当することになりました。

小笠原:実は、二人とも業務時間外で若手の営業が集まるコミュニティに参加していました。今の事務局の他のメンバーも有志でものづくり系のコミュニティをつくっていたり、ゆるくはつながっているメンバーでした。

小笠原広大株式会社リコー イノベーション本部 事業開発室 兼 経営戦略部 小笠原 広大氏

──業務時間外の活動というのは、実際どういった活動をされていたのですか?

大越:有志の活動するコミュニティはリコーグループ内でもいくつもあって、私たちが参加していたのは営業の若手が集まり、自分たちの商品がどうやってできているのか、商品企画の担当者に話を聞く勉強会を行ったり、逆に現場のお客様の声を商品企画側に伝えたりという活動していました。実際、どのような工程で商品がお客様の手に届き、部門の中でもどういった人たちと関わっているのか、なかなか営業現場からは見えにくかったりします。なので普段会わない様々な部門の方に話を聞くなど、知見を増やしながら、お客様にも伝えていく活動を主にしていました。

──社内外の人脈を広げられてきたご経験も、現在の活動に活かされているのですね。では、このような有志の活動以外で、RICOH ACCELARATORに至るまでの新規事業の取り組みなどはあったのでしょうか?

小笠原:私たちが入社する前から取り組みはありました。例えば、「ザ・マン」と呼ばれる、ボトムアップ型の新規事業創出制度です。1991年にスタートした制度で、現在のRICOH ACCELARATORの原型とも言えます。新商品を開発するため、専門家(ザ・マン)に全責任、権限を持たせて事業展開していく、当時にしては珍しい社内ベンチャー制度でした。その後もいくつか事業提案プログラムがあったのですが、社員に広く募集するという形では行われていませんでした。そんな中、社員からの要望もあり、ボトムアップ型の取り組みをもう一度スタートさせようと、始動させたのが今回の取り組みであると私自身そのように認識しています。

大越瑛美株式会社リコー 経営企画本部 経営企画センター 経営戦略部 大越 瑛美氏

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