黄金時代だった昭和と決別できなかった「失われた30年」
加藤 雅則氏(アクション・デザイン代表 エグゼクティブ・コーチ、組織開発コンサルタント/立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科 兼任講師)
日本興業銀行、環境教育NPO、事業投資育成会社などを経て、現職。2000年に、日本にコーアクティブ・コーチングを紹介し普及させた一人。以来、大手上場企業を中心とした人材開発・組織開発に従事する。経営陣に対するエグゼクティブ・コーチングを起点とした対話型組織開発を得意とする。日本におけるオライリー教授の共同研究者。慶應義塾大学経済学部卒業、カリフォルニア大学バークレー校経営学修士(MBA)。主な著書に、『両利きの組織をつくる――大企業病を打破する「攻めと守りの経営」』(英治出版、2020)、『組織は変われるか』(英治出版、2017)など。
加藤:共同体としての組織と機能体としての組織がゴールデンフィットしていたがゆえに、その後も昭和の時代から決別できなかった。自分たちの新しい勝ち筋を見いだせないまま、効率化とか縮小みたいなことだけやってきたのが「失われた30年」なんですよね。今も部長や役員の中に「あの時代に戻りたい」という人たちがいて、変化を止めている可能性があります。