約13ヵ月で変革のための“仕組み”と“組織”を構築した事例
デジタルを活用して企業変革を成功へ導いた例として、ある欧米の小売業を紹介します。この企業は約13ヵ月で、顧客体験を軸とした新しいサービスを始動するための“仕組み”と“組織”を構築しました。
まず、CEOをはじめとした役員メンバーがシリコンバレーツアーを行い、テック系企業の働き方、顧客中心の思想、開発手法(Sprint)を体感し、カルチャーショックを受けつつデジタル世界で生き抜くためのマインド改革を行いました。その後、ファクトに基づく定量分析と顧客目線の課題分析という双方のアプローチから、実現したい将来像の骨子(改革ビジョン)を取り纏めた『10のチャレンジ』と、顧客体験の将来像である『200のアイデア』を識別します。サービス構想が完了すると、Design Sprintと呼ばれる具現化の短距離走(Quick-Winの実現)としてPoCに着手しました。8週間という短期間でPoCを作成、リリースし、店舗に来店した顧客や現場従業員からフィードバックを受けアイデアを短サイクルで具現化していきます。こうして開発されたアプリは、iTunes App Storeのライフスタイル部門トップ10にランクインし、リピート率55%と高い評価を獲得しました。