若手が関心を持つコーポレートガバナンス、良質な取締役会とその継承
日置:個々の大企業においては、コーポレートガバナンスの話は、いわゆる“おじさん”のアジェンダのように受け止められているのではないかと危惧しています。企業の中でもシニアの方たちが、産業界の先輩方や偉い先生方と議論していたりして、次世代の若手にはとっつきにくかったり、自分には関係ないと感じていたりするのではないかと。でも、実際にコーポレートガバナンスをきちんと機能させようすると、“おじさん”だけで解決できる話はほとんどないんですよね。現場の方々にしっかり理解していただいて仕組みを作り込む必要がありますから。
安藤:そうですね。ガバナンスの近接領域として、人的資本の話などは最近とても盛り上がっています。それは、若手にとっても身近で、社内で取り組みやすいテーマだからかもしれません。仕組みづくりをトップに任せず、現場の人も含めてしっかりやっていくことが重要なのは、ガバナンスについても同じなのですが。