意味性を「作る」のではなく「支援する」
藤井:今お話しいただいた解釈もその通りだと思う一方で、このような解釈もできると思うんです。インターネットにより個人の力が解放されたことで、今や「意味づくり」は大企業の特権ではなくなっている。多様性の時代にはむしろ、組織が大きければ大きいほど一枚岩で「意味性」を提供することが難しくなっていく。
とはいえ「利便性」のビジネスは社会の成熟とともにシュリンクしていくのだとすれば、これからの大企業の役割は「意味性」を「作る」ことではなく、人々が多様な「意味性」を選ぶことを「支援する」ところにあるのではないかと。