「責任者が異なる」という分断。「グロース」こそDXの本丸
高橋:先ほど藤井さんがおっしゃったように、本来はその企業の製品・サービスを使う人々の要望が最初にあって、それをもとにセールスや商品開発などのビジネス部門が、新たな価値提供の形へシフトしようとする。そして、それを実現するための開発を技術部門やベンダーに依頼するという流れが理想なのですが、これを上手く回すためには、やはり消費者や市場のニーズに柔軟に対応できるアジャイル型組織へと変化する必要があると思います。
たとえば、製造業では安心・安全なものを顧客に提供するために、最初に決めた要件で最後まできっちりつくり上げようというカルチャーが備わっています。これ自体はとても素晴らしいのですが、その考え方をソフトウェアやデジタルサービスの開発にそのまま持ち込んでしまうのは危ないでしょう。