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鹿児島銀行が「Payどん」で目指す、地域経済の活性化──顧客起点での機能拡張と信頼の両立とは?

ゲスト:株式会社鹿児島銀行 上岡竜氏、森丈幸氏/株式会社インフキュリオン 角野大樹氏

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鹿児島銀行が描く、デジタル戦略グランドデザイン

──まず、皆さまのお取り組みや業務のご紹介をお願いします。

上岡竜氏(以下、敬称略):私は鹿児島銀行のデジタル統括部で「Payどん」を担当しています。Payどんは、キャッシュレス決済サービスの中でも自社型コード決済タイプのアプリで、鹿児島銀行が2019年にリリースしました。鹿児島銀行をはじめ、鹿児島に拠点を持つ地元3行庫の口座をお持ちのお客さまにサービスを提供し、リリース以来、鹿児島県内を中心に多くのお客さまにご利用いただいています。

 近年、社会的・経済的な不確実性の高まりに加え、デジタル技術革新の流れは急速に進展しています。この流れは、従来“リアル”の補完であった“デジタル”の役割を変化させ、より強固に地域社会に組み込まれていくとともに、金融サービスのあり方も変化していくと考えています。

 当行は自らデジタル技術を積極的に活用し、当行の目指す姿である「地域社会のデジタル化をリードする企業グループ」へ変革し続けるために、2020年度に「デジタル戦略グランドデザイン(10年戦略)」を策定いたしました。

鹿児島銀行デジタル戦略
図版出典:株式会社鹿児島銀行「鹿児島銀行デジタル戦略」(2024年4月)
鹿児島銀行デジタル戦略
図版出典:株式会社鹿児島銀行「鹿児島銀行デジタル戦略」(2024年4月)

 現在の店舗やATMによる対面取引・現金取引が中心の姿から、「社会の裏側から金融機能を提供する存在」へ将来的に移行する姿を想定し、こうした変革を果たす上では、さまざまなデジタルサービスと連携しながら包括的に金融機能を提供する「接点」が必要と考えています。その接点の役割を果たすひとつのツールとしてPayどんを位置付けており、サービスの普及や機能拡張に取り組んでいます。

上岡竜
株式会社鹿児島銀行 デジタル統括部 地域DX推進グループ 副調査役 上岡竜氏

キャッシュレス決済による地域経済の活性化

森丈幸氏(以下、敬称略):私は鹿児島銀行の本店ビルと本店別館ビルに設けられている完全キャッシュレス商業施設「よかど鹿児島」を担当しています。

 よかど鹿児島は、南九州の「よか(良い)」ものを数多く取り揃える完全キャッシュレスの商業施設で、2019年に飲食中心の別館ビル、2020年に物販中心の本店ビルが開業しました。よかど鹿児島は、鹿児島銀行本店ビルおよび別館ビルの老朽化に伴う建替えをきっかけに企画が立ち上がりましたが、その際に重要なコンセプトとなったのがキャッシュレス決済の利用促進です。

 2019年当時、鹿児島県は全国47都道府県の中でもキャッシュレス決済の普及率が低迷しており、地域におけるデジタル化のボトルネックになっていました。そこで、鹿児島県内におけるキャッシュレス決済の利用促進を目指し、Payどんのリリースに合わせて施設を開業しました。現在もPayどんに加え、クレジットカードや電子マネーによる決済で館内すべてのサービスをご提供しております。

森丈幸
株式会社鹿児島銀行 総務部 よかど鹿児島グループ 調査役 森丈幸氏

角野大樹氏(以下、敬称略):私は金融・決済領域で複数のプラットフォームを提供するインフキュリオンのEmbedded Fintech事業開発部でマネジャーを務めています。当社は、Payどんの基盤となっているスマホ決済プラットフォーム「Wallet Station」を提供しています。Payどんやよかど鹿児島の立ち上げ検討時から支援させていただいています。

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Wallet Stationが可能にする、お客さまニーズのサービスへの反映

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この記事の著者

島袋 龍太(シマブクロ リュウタ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社インフキュリオン

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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