未来の創薬技術のために
津嶋:
これまですごいチャレンジをされてきましたが、今後の方向性を教えてもらってもいいですか?
清田:
iPS細胞に代表される幹細胞によって、これまでできなかったことができるようになります。
その一つとして、薬の開発をする際、これまで検査ができなかった病気の検査が可能になります。パーキンソン病とか、アルツハイマーなどの神経の病気はこれまで動物でしか研究ができませんでした。しかし、iPS細胞を使うことで、病気になる神経細胞を作り出すことができ、それに効く薬を見つけ出すことに役立てることができるのです。現在、共同研究の成果などを活かし、病気の神経細胞を作り出し、薬が病気の神経細胞にどのように作用するのかを解析する技術を高めています。
ハーバード大学、医薬基盤研、そして(山中教授が所長を務める)京都大学iPS細胞研究所などの研究者と連携しながら、未来の創薬に役立つ技術を提供していきたいと思います。