2026年9月4日、Notion Labs Japanは「NotionグローバルAI変革調査2026」の日本版レポートを公開した。同調査は、企業の意思決定者や現場ナレッジワーカー計1,010名(意思決定者337名、ナレッジワーカー673名)を対象に、日本における生成AI活用の現状や組織課題、現場での業務短縮効果など多角的な実態を分析したものである。
調査によれば、日本企業でAIを「思考のパートナー」として業務支援するレベル1利用者の割合は66%に達し、グローバル(57%)を上回った。一方、AIを「チームメイト」や「システム」として活用する高成熟度(レベル3~4)の割合は11%で、グローバルの12%と大きな違いはみられない。現状、日本ではAI活用の入り口が広がる一方、その多くは個人の効率化に止まり、組織全体での活用には至っていない。
自社のAI能力に「非常に」または「極めて」自信があると回答したのは、意思決定者で15%、ナレッジワーカーで6%であり、グローバルの水準(意思決定者45%、ナレッジワーカー23%)に比べて大幅に低い。また、AIエージェント導入に「準備ができている」と答えたのは意思決定者で42%、ナレッジワーカーで28%となり、グローバル(58%、37%)より遅れが目立つ。
組織としてAIに取り組む上での課題領域も明らかになった。日本の意思決定者では「社内ナレッジへのアクセスが改善されればAIはより大きな価値をもたらす」とした回答が68%だった。グローバルとの差が最も大きかった項目は「責任あるAI活用のためのガバナンス・ポリシー構築」で、日本では47%、グローバルは67%に達し、20ポイントの差が見られた。ガバナンスとセキュリティの体制構築が組織的なAI活用の壁となっている。
現場のナレッジワーカーが実際に活用しているAI業務は「情報の調査・要約・統合」(レベル1~2:64%、レベル3~4:59%)が最多。次いでメールや文書の作成・編集、プレゼン・レポート作成が挙げられている。高度なワークフロー統合や反復タスクの自動化まで到達しているのは一部の先進組織にとどまる。
さらに、AI変革が進む組織(レベル3~4)の特徴として、「ROIおよびビジネス効果の測定」(48%)や、「ガバナンス・コンプライアンス整備」(差21ポイント)といった具体的施策に注力している点が明らかとなった。日常業務ワークフローへのAI統合や、成果指標の明確化・共有が成功の鍵となっている。
総じて、日本企業にとってAI活用を個人効率化から組織レベルへ高めていくには、①目的・成果指標の定義とチーム共有、②ワークフローへのAI統合、③ガバナンスおよび安全な環境整備が必要とされている。
【関連記事】
・Notion、業務自動化向け「カスタムエージェント」をビジネス・エンタープライズ向けに提供開始
・Notion、チームに最適化された機能「Notion AIエージェント」の提供を発表
・Notion Labs、AIワークスペース「Notion AI for Work」を発表



