なぜイノベーションが必要なのか──「大事なのは結果ではない」という結果
Biz/Zineの読者に、そもそもなぜ企業にイノベーションが必要なのか、を問う必要は無さそうですね。念のため、簡単に触れておきたいと思います。企業はどれだけヒット商品を生もうが、いずれ競合が増え、需要は移ろい、いずれその優位が薄れ、利益がゼロに均衡していくことを経験的に知っています。イギリスの経済学者デビッド・リカードは「収穫逓減の法則」を示しています。
下記の図表は中小企業庁の発表資料ですが、新規事業展開への挑戦を果たした企業とそうでない企業の売上高および利益の伸長を示したものです。ポイントは「成功・失敗の結果」ではなく、「新規事業への挑戦をしたこと」自体が、結果として売上高・利益の増加をもたらしているというところです。