オープンイノベーションの初期に多い、“陥りやすい4つの罠”とは?
実践のための3つのポイントに続いて、オープンイノベーションにこれから取り組む企業が陥りやすい4つの罠を中村氏は指摘する。
1つ目は、「目的もなく人に会うこと」だ。提携先企業を探す際に、企業の新規事業担当者はイベントやカンファレンスに足を運ぶことが多い。その際に陥りがちな罠が、目的もなくイベントに行ってしまうこと。「自分はなぜこの場にいるのか」「どのような人と出会いたいと思っているのか」を言語化し、イベントに足を運ぶことで、そのイベントで出会う相手にも顔を覚えてもらいやすくなる。
2つ目は、提携企業を探すための「アクセラレータープログラムに資金を使いすぎないこと」。これまでアクセラレータープログラムに取り組んだことがない企業に多いのが、企業から出た予算をアクセラレータープログラムに使いすぎてしまい、事業化のための資金がなくなることだ。提携後に事業成長のスピードを上げるためには、一定額の資金が必要。事前にアクセラレータープログラムに割く資金額と、提携後に使用する資金額の割合を決めておく必要があるだろう。
3つ目は、提携先企業に対して、「上から目線にならないように注意すること」。とりわけ、提携先企業がベンチャー企業の場合は、上から目線のコミュニケーションをとる担当者が出てきやすい。社内メンバーで話し合った結果を提携先企業に伝えるのではなく、話し合いや意思決定のフェーズで提携先企業も巻き込みながら、どのような提携が可能かを模索していくべきだろう。
4つ目は、「忖度(そんたく)の罠」だ。イノベーションを起こすためには、失敗を恐れずに新しいことにチャレンジする姿勢が大切である。上司の指摘やアドバイスに従って、オープンイノベーションの可能性を潰さないように注意したい。
オープンイノベーションの必要性から、実践のためのポイントや初心者が陥りやすい罠まで、オープンイノベーションにまつわる様々なトピックが中村氏から共有された。企業がオープンイノベーションに取り組む最初の一歩として、eiiconに登録し、提携先を探すことにチャレンジしてみてもいいだろう。
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