社内にシリコンバレーをつくる──たった2人からのイノベーションチームづくり
イノベーションを起こしうる組織づくりとして、成迫氏は現在のデンソーの組織体制について紹介した。まず、技術調査研究の部門として既存のR&Dがあり、その上にシャドウを作り出すようなシステムの構造やデザイン、UI/UXデザインを行う部門があり、さらに内製によるアジャイル・スクラム開発によるシステム開発部門が実装を行うイメージだ。ただし、つくりたいのはシステムではなくサービスであるということを鑑み、ビジネスデベロップメントや潜在ニーズ発掘、サービスやビジネスモデルのデザインを行うプロダクトマネジメントの部門が全体をみることが望ましい。
プロダクトマネジメントからユーザーの要求を起点とした開発を行い、さらにシステム部門からテクノロジーを起点に開発を推進していく。その両者がちょうどアジャイル・スクラムによる内製のシステム開発で出会い、切磋琢磨してモノができていくことを意図しています。さらにそうしたチームであることを社内に喧伝することで、ゼロからイチのアイディアが取り込まれることも出てきました。