日本のイノベーションには「スタートアップ」よりも「企業内起業」
畠山:現在やっていらっしゃるのは企業内起業の支援がほとんどですよね。企業内起業をメインに取り組もうと考えられたのはどういう背景からでしょうか。
麻生:この国に一番必要で、かつ他に誰もやりえない領域だと思ったからです。私がTECH LAB PAAKをやっていた時代は、スタートアップ界隈が盛り上がっていく最中でした。当時、この国が産業革新を果たすためには、スタートアップに資金を投入し、優秀な人材が会社を辞めて起業できる環境を作ればいいのだと考えていました。しかし、スタートアップ支援を3年間続けてきて、スタートアップ起業だけでは日本の産業界は活性化しきれないと感じたのです。