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カスタマーサクセスの実践知

Sansanが語る「カスタマーマーケティング」の実践知──既存顧客数の増加に伴い必要となるCSの役割

第7回(前編) ゲスト:Sansan株式会社 山田ひさのりさん

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なぜSansanはカスタマーマーケティングに取り組むのか

小林泰己氏(ベルフェイス株式会社、以下敬称略):Sansanさんはカスタマーサクセスに非常に熱心で、全社がカスタマーサクセスの価値を理解しており、他部署が協力的だと感じています。

山田ひさのり氏(Sansan株式会社、以下敬称略):そうですね。それは、提供しているサービスが顧客にとって本当に必要だと、全社を挙げて証明しなければならないと感じているからだと思います。他のSaaS企業は、事業内容を聞くと必要性がすぐにわかりますよね。たとえば、ベルフェイスさんのWeb会議システムはインサイドセールスのために必要だと理解できます。

 Sansanは、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」と個人向け名刺アプリ「Eight」によって、名刺管理を軸に「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションのもと、ビジネスと出会いを蓄積して意味あるものに変えていこうという活動をしています。この名刺管理とそこから始まる出会いのイノベーションが社会にとって必要不可欠だということを、顧客の成功で示していかなければなりません。そのため、比較的早い段階からカスタマーサクセスに取り組んできましたし、カスタマーサクセスの重要性を全社が理解しているのです。

小林:なるほど。Sansanさんは日本でも早い段階からカスタマーサクセスに着手しており、より深い「カスタマーマーケティング」や「カスタマーオペレーション」に取り組んでいますよね。そこまでたどり着いている日本企業はまだ少なく、非常に先進的だと思います。なぜそれらに取り組み始めたのでしょうか。

山田:どの企業でも、SaaSのビジネスを立ち上げてしばらくの間は、新規顧客を獲得することに集中します。テレビCMを打ったり、新規顧客獲得用のイベントを開催したりと、一般的なマーケティング活動を行っています。しかし、新規顧客は無限にいるわけではなく、ある時点で既存顧客の方が大きくなるフェーズがやってきます。そこで必要になってくるのが、既存顧客に対するマーケティングである「カスタマーマーケティング」です。

 そのカスタマーマーケティングを円滑に行うためには、顧客のデータ分析や関連システムの管理・運用、カスタマーサクセスのプロセス設計をする「カスタマーオペレーション」にも力を入れる必要があります。

 他社だと、セールスフォース・ドットコムさんがそのフェーズで、既存顧客からの売上の方が新規顧客からよりも高くなっており、カスタマーマーケティングに取り組んでいらっしゃいます。Sansanもそのフェーズに入ってきました。おそらくあと2年以内には、現在カスタマーサクセスに取り組んでいる段階のSaaS企業はみな、カスタマーマーケティングが必要になるだろうと思います。

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