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二項動態のDX

行政の役割は「統治」から「帰属意識の醸成」へ──Government as a Serviceの未来

ゲスト:経済産業省 商務情報政策局 情報プロジェクト室長/デジタル庁 企画官 吉田 泰己氏

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 今回のゲストは、経済産業省のDX推進のキーマンで、現在はデジタル庁にも関わる吉田泰己氏。前編では吉田氏のこれまでの活動を振り返ってもらい、そこから大企業DXにも通じるヒントを探った。後編では吉田氏を突き動かす原動力、さらには思い描く未来の行政のあるべき姿「Government as a Service」に関して議論した。

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原動力は「自分の全てを懸けて変化を起こしたい」という思い

市谷 聡啓氏(以下、敬称略):これまでの歩みをお話しいただきましたが、実際はタフな取り組みだったと想像します。ここまでやり抜けている吉田さんの原動力となるものは?

吉田 泰己氏(以下、敬称略):留学から戻ってきて経産省で働く中で、自分の全てを懸けて何か変化を起こすことができないかという思いでやってきました。例えばいつ辞めてもいいとしたら、それでもこの組織でやりたいことは何なのか。自分の全力を懸けて行政の中で何かをやるとしたら、それは行政自身のデジタル化ではないか思えたのです。

 取り組みに関する新しいアイデアはそういう時に出てくるものだと感じました。「どうしてもこれを達成したい」という思いがあるからこそ、達成するためにはどうすればいいか、いろいろな工夫が生まれます。

 自分の中では、シンガポールの「スマートネーション(Smart Nation)」の取り組みが非常に衝撃的だった。日本との彼我(ひが)の差をこれでもかと感じた。どうやったら日本があそこまでたどり着けるのだろうか、と。「シンガポールは小さな国だからできた」と言うのは簡単ですが、それは本質ではないと考えています。

市谷:では、本質とは?

吉田:そもそもITの価値の一つは、規模が違っても同じサービスを提供できるところにあります。だとしたら日本で実現できないのはおかしいはず。でも、現状を見れば日本はまだまだ遠い位置にいる。そうした状況を変えるために、自分はどこまでチャレンジできるだろうかという思いがあります。

 また、留学中に出会った起業家の方たちは、自分の人生を懸けて世の中を変えてやろうと取り組んでいた。では、自分たちは彼らと比べてどこまで真剣に仕事をしているのかと内省しました。真剣に何かを変えようとしなければ物事は変わりません。

 一方で、大きな組織の中でもその熱量を持てれば、使えるリソースがそれなりにある。まったくゼロから何かを生み出そうとしている起業家の方より恵まれた環境にいるはずです。だったら振り切ってやれるところまでやってみよう。「自分では無理だった」と思えば辞める選択肢もあるし、行けるところまでまずは行ってみようというモチベーションでやってきました。最近は少し息切れしているかもしれないですが。

市谷:すごく共感します。そういう感覚を持たないと頑張れないというか、そこまでしないと乗り越えられない課題だなとも思いますし。僕も過去を思い返すと、「これでダメだったらこの会社でのチャレンジは終わりだ」という覚悟で臨んだ時こそ結果が出ていた。それによって自分が駆動されるところがありますね。

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この記事の著者

鈴木 陸夫(スズキ アツオ)

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