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ブラザー工業、「PureEne」の活動を強化 水素エネルギー発電機を出荷開始・成田国際空港で採用予定

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 ブラザー工業は、燃料電池の開発をはじめ、水素柱上パイプライン活用のプロジェクトなど、水素利活用を推進するブラザーの取り組み全てを「PureEne(ピュアエネ)」と名付け、活動を強化すると発表した。

 また、その一環として燃料電池の販売を担う子会社のブラザーエンタープライズから、水素燃料電池・蓄電池ハイブリッドUPS「AC-UPS Series(AC-UPSシリーズ)」4機種の出荷を開始。AC-UPSシリーズは、次世代のエネルギー源である水素を利用する、高耐久で長時間のバックアップが可能な発電機で、成田国際空港において非常時のバックアップ電源としての採用が決定しているという。

 PureEneは、水素利活用を推進するブラザーの水素関連の取り組みを多くの人に理解してもらうために立ち上げたブランド。今後はPureEneブランドの下、水素利活用の推進に努めていくとしている。

「PureEne」水素利活用の取り組み一例

CO2を排出しない水素燃料電池の開発

 水素燃料電池は、水素と空気中の酸素を燃料として発電し、排出されるのは水だけのエネルギー。

再生可能エネルギーで生成されるグリーン水素

 ブラザーでは、同社工場施設内で生成したグリーン水素を用い、同社製燃料電池で発電した電気を活用するなど、実装に向けての実証に取り組んでいるとしている。この取り組みは、愛知県が制定した低炭素水素認証制度となる「中部圏低炭素水素認証制度」に認証されているという。

水素柱上パイプライン

 水素柱上パイプラインは、電線のように柱上にパイプラインを敷設し、水素を安全に送る仕組み。浪江町が計画を進めている「浪江駅周辺整備事業」において、施設に設置される燃料電池への水素供給方法として導入が検討されているという。

AC-UPS Seriesの紹介

 AC-UPSシリーズは、水素をエネルギー源とした、燃料ユニット、発電ユニット、UPS(Uninterruptible Power Supply=無停電電源装置)から構成されるハイブリッドUPS。長時間の電源のバックアップが可能で、鉄道、空港、道路など、都市の重要な交通インフラで利用される電気機器を、瞬間的な停電から長時間停電まで、様々な停電から守ることができるとしている。また、高耐久な製品設計に加え、燃料となる水素を劣化しない水素吸蔵合金に充填して燃料供給することで、15年の期待寿命を実現すると述べている。

燃料電池とUPSが融合したバックアップシステム

 瞬間的な停電はもちろん、72時間以上の日をまたぐような大規模災害時などにおける長時間停電の対策まで、1台で電源のバックアップを担うことが可能。

15年間劣化しない燃料

 設置から回収に至る燃料カセットのライフサイクルが15年と長く、頻繁なシステム入れ替えの必要がないという。また、蓄えられた燃料の水素は15年経過しても減ることがなく、燃料の劣化による入れ替えも発生しないので、廃棄などの環境負荷を抑制することが可能だとしている。

都市の重要な交通インフラを守る信頼性

 AC-UPSシリーズは、鉄道や道路、空港をはじめとする交通インフラで使用する機器の非常時の電力供給などに適しているという。

 成田国際空港では、24時間365日、一瞬たりとも止められない空港運営を支える空港設備のバックアップ電源として導入の予定があるとしている。AC-UPSシリーズは、電源としての信頼性や機能面のほか、期待寿命やメンテナンス性が高く、成田国際空港のカーボンニュートラル実現に有用であることから、採用が決定しているという。

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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