2026年6月9日、JR東日本は、駅における顧客サービスの高度化を目的とした新たな技術イノベーションの取り組みを発表した。グループ経営ビジョン「勇翔2034」のもと、みどりの窓口の業務を支援する生成AIの導入および近距離乗車券のQRコード化など、駅サービス変革を進める。
「みどりの窓口AI対応サービス(仮称)」の実証実験は、2026年7月、立川駅と大宮駅で実施される。実験日程は、立川駅が7月20日から22日、大宮駅が7月23日から25日を予定している。両駅の窓口に2台ずつ、生成AIを搭載した機器を設置し、利用区間や日時、人数、割引有無など、乗客の要望内容の整理・確認業務をAIが補完・支援する。発券対応自体は引き続き窓口係員が担当する。
このサービスの狙いは、案内対応の効率化だけでなく、多言語による対話や年齢・利用経験を問わないユーザビリティの向上にもある。AIがきっぷ購入時の手続きを補助することで、駅係員はきめ細やかな案内や専門的な支援が必要な乗客への対応に注力できる体制を目指す。
実証実験では、音声対話による要望の聞き取り精度や実用性、騒がしい駅環境下での安定性、および利用者の心理的負担や利便性といった顧客体験について評価する。開発にはNECとGen-AXが参画し、ソフトバンクは開発支援を行う予定である。個人情報保護にも十分配慮して実証データの管理が行われる。
また、2027年春より近距離乗車券を磁気券からQR乗車券へと順次切り替える計画も発表した。新たなQR乗車券は、かざしやすさに配慮し大型券となる。これにより、利用後のリサイクル処理における環境負荷低減が期待されている。
QR化や交通系ICカードによるチケットレス化の進展により、駅券売機スペースを整理・統合し、新たな価値創出や駅空間のリデザインを進める。これまでの券売機中心のレイアウトを見直し、顧客体験向上と効率化、空間有効活用を一体で推進する方針だ。
今回の実証実験とQR乗車券の導入は、駅における人的リソースの最適活用と、より使いやすい鉄道サービスの基盤構築を目指す重要なステップとなる。
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