SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

共創し学習する新しい組織論

『ティール組織』とは何か──組織の問題は「個人ではなく構造」から発生し「型ではなく文脈」で考える

座談ゲスト 特定非営利活動法人 場とつながりラボhome’s vi 代表理事 ファシリテーター 嘉村賢州氏、株式会社アクション・デザイン 代表取締役 加藤雅則氏 vol.1

  • Facebook
  • X
  • Pocket

 本連載では、2007年の創業時から新しい経営方法を追求してきたダイヤモンドメディア株式会社の武井浩三代表取締役と、イノベーティブで協働的な組織のあり方とその実践について研究を行う宇田川元一氏(埼玉大学 准教授)が、これからの組織とそこに近づく方法について様々な方と語り合う。  今回は今年1月に邦訳が刊行されて話題を呼んでいる『ティール組織』の解説者で、早くからその可能性に注目してきた嘉村賢州氏、コーチングや対話型の組織開発により日本の組織を活性化するという課題に長く取り組み、『組織は変われるか』等の著作がある加藤雅則氏を迎え、日本におけるティール的な実践や、組織を変える方法について語り合った。全4回の掲載の前半パートとして、今回から前・後編で4氏それぞれの立場からみた「ティール組織」について議論した内容をお伝えする。

  • Facebook
  • X
  • Pocket

「組織の問題の発生源」は“特定の個人”にではなく“組織の構造”にある

——まずは皆さんの自己紹介と、『ティール組織』との関わりなどについてお話しください。

嘉村 賢州氏(特定非営利活動法人 場とつながりラボhome’s vi 代表理事 ファシリテーター / 『ティール組織』解説者、以下敬称略):僕は、人と人が集う場が、対立やしがらみではなく化学反応の起きる場になるにはどうしたらよいか、ということをファシリテーターとして実践しながら探求しています。最初は町づくりが中心で、「京都市未来まちづくり100人委員会」という、下は18歳から上は74歳までの市民が一堂に会して町を変えていくという取り組みをやっていました。京都はしがらみも多く、ただ集まっても建設的な話し合いが生まれない。そのため、紛争解決の技術やナラティヴ・アプローチ、ホールシステム・アプローチといった様々な対話手法を使って試行錯誤していたのです。

あるとき、「企業の中にも紛争状態はよくある」ということを聞き、そこから「学習する組織」や「U理論」といったものに出会い、企業の組織変革を支援するようになりました。そこで気づいたのが、事業規模も業種も違う様々な企業で同じ課題が起きているということです。多種多様な組織で同じようなことが起きているのは、個人ではなく構造の問題で、そもそも組織のやり方が間違っているんじゃないかという疑問を3年ほど前に持ち始めました。そして、「ティール」と出会ったときに稲妻が走ったような感覚があったんです。それからは、組織変革のファシリテーターをしつつ、こういった新しい形の組織の研究もするという道に進み始めました。

『ティール組織』の著者であるフレデリック・ラルーさんも、やはり今の組織に共通する課題があると感じたところから研究をスタートしています。彼はエグゼクティブ・コーチという仕事をする中で、始めは社長がビジョンをもって立ち上げた会社が、いつの間にか売り上げに追われたり、何か恐れを抱えながらそれを隠し続けたりしているという状態になっている、この経済社会は何かおかしい、――そんな問題意識を持ったんです。

そこで彼は、働く人が本当に輝いていて、かつお客さんや地域や社会も喜ばせているような組織を探求していきました。今までの組織論のパラダイムと全く違う組織がいくつか見つかったのですが、それらの組織同士はお互いを知らなかった。つまり、特にすり合わせたり学び合ったりはしていないにも関わらず、ピックアップした十数社が極めて酷似していたと。そのことにとても興味をひかれ、それを彼なりの切り口で説明したのが”Reinventing Organizations”(邦題:『ティール組織』)です。

タイトルティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現
(フレデリック・ラルー 著 / 嘉村賢州 解説 ・英治出版 刊行)

今は世界中で「ティール」に関する学び合いや試行錯誤が起きていますが、ラルーさん自身がセミナーやワークショップをすることはほぼありません。ご本人も最近どこかで「正しいとか間違っているとか論争になるので、“ティール”と呼ばずに“ネクスト・ステージ”くらいでいいんじゃないか」と言っていましたが、ひとつの答えがあるというよりも、今までと全く違うものをみんなで作っていこうという考え方なのだと思います。

嘉村 賢州嘉村 賢州氏(特定非営利活動法人 場とつながりラボhome’s vi 代表理事 ファシリテーター)

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
組織の型を“インストール”して終わりではなく、組織を作っていく“プロセス”に意味がある

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
共創し学習する新しい組織論連載記事一覧

もっと読む

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • X
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング