岩佐文夫さんに聞く、「覚悟をもって組織に居続ける」ということ

第13回対談ゲスト:フリーランス編集者 岩佐文夫(いわさ・ふみお)さん【前編】

 働き方のアップデートに関心が集まる中、「組織の中にいながら、既存の枠にとらわれず突き進み、社内外で価値を生み出していく」という新たなスタイルがある。その名も、トラリーマン。レオス・キャピタルワークス代表取締役社長・最高投資責任者の藤野英人氏が名付けた「会社員の虎」のことであり、トラリーマンの“モデル1号”に認定されたのが、楽天大学学長の仲山進也氏だ。当連載では、その仲山氏が気になるトラリーマンたちを訪ねる。
 連載の13人目に登場するのは、2017年まで『ハーバード・ビジネス・レビュー』の編集長を務め、ベトナム、ラオスに滞在した後にフリーランスとして活躍する岩佐文夫さん。会社の外へ飛び出しても引く手あまたとなる、働き方の流儀とは? 全3回の前編。

[公開日]

[語り手] 岩佐 文夫 仲山 進也 [取材・構成] 宮本 恵理子 [写] 長谷川 梓 [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] ワークスタイル 事業開発 トラリーマン

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半径5m以内の人に200%満足してもらえたら、ずっと食べていける

仲山進也さん(以下、敬称略):岩佐さんとは、ちょっと変わった出会い方をしました。Yahoo!の安宅さんがFacebookでシェアしていた「人に仕事をお願いする9つの心得」というブログ記事をたまたま読んで共感して、僕もシェアしたことがあって。

しばらくして、楽天社内のレストランにいたら、たまたま楽天役員の北川くんと連れ立って岩佐さんが来られて。北川くんが「紹介します」といってくれて名刺交換したら「岩佐です。この前、ぼくのブログをシェアしてくださいましたよね」「えええ、あの記事を書かれた方ですか!?」みたいな感じで(笑)。

岩佐文夫さん(以下、敬称略):1年くらい前ですよね。ちょうど前職のダイヤモンド社を辞めて、ベトナム暮らしを始めた前の頃でした。

仲山:その後、岩佐さんのイベントにゲストとして呼んでいただいたときに、ベトナム人の働き方の話を聞いたら、「僕の働き方はベトナム人ですね」ということになって。

岩佐:面白かったです。ベトナムでは複業は当たり前ですし、すぐ転職するし、そもそも仕事と生活の境目がないという話をしましたよね。

仲山:その後、岩佐さんはラオスに3カ月滞在してから帰国して、今はフリーランスとして活動されています。会社を辞めたあと、まわりの反応ってどんな感じですか?

岩佐:思い切ったね、と言われます。そんなことができるのは「元ハーバード・ビジネス・レビュー編集長」という肩書きがあるからだ、とも言われますけどね。でも、僕自身としては会社にいる時期からずっと「自分の名前で仕事が取れないとダメだ」という意識で変わらずやってきてました

仲山:会社ではなく、岩佐さん個人と仕事がしたいというオファーを受けられるか。

岩佐:遠くにいる人まで自分をPRする必要はないと思っていて、半径5mくらいの近くにいる人たちとの付き合いを大事にして、その人に100%、200%満足してもらえるような仕事を続けていたら、社会の中で必要とされる存在でいられるのかなと思ってやっています。

仲山:すっごく分かります。ぼくも身近な人と仕事が生まれていくスタイルなので、全然知らない人から講演依頼をいただくと怖いくらいです(笑)。

岩佐 文夫岩佐 文夫さん(フリーランス/編集者)
ダイヤモンド社にてビジネス書編集者、DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集長などを歴任し2017年に独立。2018年3月からハノイに3か月在住し、6月よりラオスのビエンチャンに3か月滞在。現在は東京。

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