コロナ禍においてCFOに求められる楽観と悲観のバランス
大塚:ところで、多くの経営者やCFOにとって、コロナ禍による経営環境変化の対応は苦心されているところだと思います。CFOとして大矢さんは、現在のコロナ禍でのリスク対応をどのように捉えられていますか。
大矢:そうですね。楽観的になりすぎないようにはしています。ある程度この状況は長く続くだろうといった保守的な見通しを持ちながら、それに耐えられる状況をいかに作るか。ただ、投資を手控えるというわけではなく、影響を受けやすいところは保守的に見て、成長が見込める領域には投資をする。こういう非常時には、各部門長は保守的に数字を見積もってくるのが一般的なので、本当にそこまでの悲観シナリオが必要なのか。なかなか、判断が難しい状況ではあります。