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新規事業部門は「CEO養成所」。ヤマハ発動機×グロービスが取り組む、共創時代のリーダー育成

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大企業の経営陣と現場の「視座のズレ」をいかに埋めるか

梶川:先ほど、自社の事業を背負うリーダーたちが集まり「質の高い判断軸」を共有し合うというお話がありました。一方で、事業リーダーが社外で視座を高めても、いざ社内に持ち帰った際に「経営陣がわかってくれない」といった対立構造やボトルネックに陥ることもあると思います。

池田:おっしゃるとおり、大企業の新規事業開発担当者の中には、経営陣と敵対関係に陥っている人たちが少なからずいます。しかし、新規事業の担当者が本当に経営陣と同レベルの覚悟と知識を持って事業に臨んでいるかというと、それらがともなっていないように見えるケースも散見されます。そのためお互いの立場や責任、そして視座・視点を分かり合おうというのも、このプログラムの重要なコンセプトの一つです。

木村:大企業で新規事業をやるからには、大企業のCEOが株主や投資家から何を求められているのかなど、様々なステークホルダーの視点を得ていくことが非常に重要です。たとえば、欧米企業の事例では、社会的価値が高く世界から絶賛されるような取り組みであっても、ビジネスのバランスを欠いて社会的価値に寄りすぎた結果として、CEOが解任されたという例もあります。そうした複雑なバランス感覚や苦悩を理解しなければなりません。

池田:そのためプログラムの中では、コーポレートガバナンス領域のプロフェッショナルの方の講演を通じて、大企業で新規事業を進める上で押さえるべきガバナンスの要所を理解する機会を設けています。大企業のガバナンスのあり方を基礎知識としてインストールすることで、経営への批判ではなく建設的に事業を前に進める判断軸を構築していくのです。また、社会的インパクトのある事業の意義や進め方についても深く議論し、多角的な視点を持つことでより経営目線に近づいていくセッションも用意しています。

「Perspectives Journey」の様子
「Perspectives Journey」の様子

名刺交換よりサバゲー。大企業の固定観念を壊す異色研修

梶川:研修内容を拝見すると、サバイバルゲーム(サバゲー)や現代アート鑑賞など、大企業のビジネス研修とは思えない非常にユニークなコンテンツが並んでいますね。

池田:はい。初日にまずサバゲーを実施し、チームビルディングを行います。受講者の関係性を育み、心理的安全性を確保して今後の議論を活性化させる明確な狙いがあります。初対面で名刺交換をする前に本気で作戦会議をしたり、撃ち合ったりすることで、一気に心の垣根がなくなり、その後の議論での変な気遣いや遠慮が排除されるのです。

木村:また、Day2では東京都現代美術館での現代アートセッションを実施します。アートツアーを通じて、理解できないものへの向き合い方や、解釈が人によって違うことへの理解を体感してもらいます。新規事業においては、自分たちには知見のない業界の困り事に向き合うことも多いため、多様な価値観を受け入れ、相互にフィードバックし合うための土壌づくりとして非常に効果的でした。

池田:さらに、顧客視点を養う体験として、ある商品やサービスを実際に利用し、ユーザーとしてのインサイトを共有する実践的なプログラムも用意しています。後半では視野を大きく広げるため「歴史」から学ぶべく「コテンラジオから学ぶリーダーシップ」というセッションも組み込み、ミドルから変革を起こすリーダーのポイントを学ぶなど、参加者自身の人間としての幅を広げ、固定観念を壊していく構成にしています。その一方で、リーンスタートアップ、ファイナンス全般といった事業開発の基礎知識を学び、実務的な目線合わせも並行して進めています。

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起業家に学ぶ「オーナーシップ」と意思決定の重み

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この記事の著者

梶川 元貴(Biz/Zine編集部)(カジカワ ゲンキ)

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