ビジネスは“アスリート型”から“アート型”へ──好きや楽しいが報酬になる
宇田川:
すぐに結果が出ないものの大事さみたいなことを、どう守っていけるか。その重要性を訴えていくというのももちろんですが、仕組み化していくようなことも必要ですよね。そういう事例はあるんでしょうか?
山口:
例えば東大のEMP(エグゼクティブ・マネジメント・プログラム)なんかは、近いんじゃないでしょうか。企業の幹部候補の人が東大の第一人者の先生から半年間にわたり、宇宙論とか生物学とか、いわゆる広義のリベラル・アーツを徹底的に教わるというものです。あとはアメリカのアスペン研究所とか、UFJリサーチ研究所の中谷巌先生がやっている塾もありますね。あれは希望者が多くてなかなか入れないと聞きますので、少しずつですけど、そういうものの重要性は認識されているのかな、と思います。