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経営変革の「思想」と「実装」

NECでの二階建ての経営変革──既存と新規の架け橋になる変革リーダーが持つ“ゴーギャン的流儀”とは?

第3回ゲスト:日本電気株式会社(NEC)/BIRD INITIATIVE株式会社 北瀬 聖光氏

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 NECのコーポレート直下で新規事業開発と組織変革を担う北瀬聖光氏を迎え、埼玉大学准教授の宇田川元一氏が大企業ならではの変革のあり方を探る本対談。前編ではコーポレート直下に作られた新組織と現場とをつなぎ、会社に必要な機能として受け入れられていったプロセスや、会社の将来を担うと目された新規事業dotDataをあえてカーブアウトしたプロセスなどが語られた。後編では、北瀬氏自身が他社と共同で設立した新会社の代表に就くなど、自社内に閉じないビジネスのあり方を展開するNECの真意を探りつつ、歴史ある大企業だからこそできるイノベーションのあり方について議論する。

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研究開発そのものをビジネスにする新会社設立

宇田川 元一氏(以下、敬称略):2020年9月に、他社や大学と一緒に新会社「BIRD INITIATIVE」(以下BIRD)を設立され、北瀬さんが代表になられました。これもBIU設立時のグランドデザインに描かれていたのでしょうか。

北瀬 聖光氏(以下、敬称略):BIRDの構想までは入っていなかったですね。新規事業の検討をする中で、研究開発自体をビジネスにできないだろうか、と考えていました。アメリカにはそういう企業があるのですが、大きな企業だと難しい。「NECが研究開発のフェーズでお金取るの?」と言われてしまいます。でも新会社であれば、小さいからこそお客さんから適切なフィーをもらいやすくなります。加えて、NECのような会社は研究開発税制の適用を受けているので、R&D部門の研究者が事業主体者になることは仕組みとしてできない。それもあって、別会社を立ち上げて研究開発を行いながらR&D人材も直接事業ができる仕組みを作りました。

宇田川:NECに在籍しながらBIRDを作って代表になるというのは、非常に異質なことだったはずですよね。

北瀬:私は立ち上げ支援という立場で入って、最初は代表になる予定ではありませんでした。ただ、BIRD設立に深く関わるにつれ、株主の期待に応えるために初代代表に就任することになりました。

 やはり、NECかBIRDかどちらかに専念しなさいと言われました。6.4億円という大企業に類するくらいの資本がありますから、片手間でできるようなものではないと。ただ、私は片手間のつもりはありませんし、世の中の尊敬する方々は複数の会社を経営している。だから、重い役割を複数やることについては、大変ですが挑戦しがいのあることでした。

宇田川:北瀬さんは、とんでもなく大変なことをあっさりとおっしゃいますよね。NECからBIRDに異動したメンバーもいるのでしょうか。

北瀬:将来的には株主からの出向者とBIRDプロパーの半々というバランスを目指しています。大企業の論理を分かっている人がそのアセットも活用しながら、スタートアップ流の経営を実践する場にできればと。技術と人をBIRDに送り込み、そこで事業ができたら自社に戻っていく、あるいはカーブアウト経営陣として株主とともに成長していく循環を作りたいと思っています。

 これは、NECの中でBIU(現GIU)と事業部の循環が起きているのと同じことですが、BIRDの場合は失敗が続くと倒産してしまうという圧倒的に厳しいプレッシャーがあります。また、複数の企業さんと一緒にやるということは、自己満足だけでは成り立ちません。みんなが同じ方向に向かえる目標を作らないといけないし、そこに向かってフェアにやっていかないと空中分解します。でも、自分たちだけで1億出してやるよりも、それぞれが出し合って大きなことをやればリスクのレバレッジにもなります。

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やつづかえり(ヤツヅカエリ)

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