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コネクティッド・レストランCRISPが挑む、“占い師頼り”の飲食業界に変革を起こすDX戦略とは?

「ガートナー データ&アナリティクス サミット2022」レポート

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“占い師頼り”の飲食業界 事業・経営判断にも大きく影響

 これからの飲食店は、一人ひとりの顧客に最適な体験を提供できるようにならなければいけないと語る宮野氏。しかし多くの企業では、店舗の状況を定量データで把握できていないために、顧客体験の重要性を真に理解できていないという。

「本来、事業者側はお客様へより高い価値を提供できる部分にリソースを割くべきです。ところが、データによる課題発見や現状把握ができていないため、リソースの大部分を本来充てるべきではない部分に投下してしまっています。先ほどお話しした居酒屋とバーの例で見てみれば、企業は顧客が4倍の価値を感じる“体験”にリソースを割くべきですが、多くの場合はそれを自覚できておらず、新作料理(新商品)の開発にリソースを投下しているのです」(宮野氏)

 飲食業界では、他業界よりもこうした定量データの不足が課題として目立つという。外食チェーンで年間来客数が1億人に及ぶ企業でも、どんな人がどのタイミングで来店するのかを把握していない。新商品が売れても、誰が買ったのか、それが初めての来店者か、常連かも分からない。さらには、商品を買った顧客の来店頻度が増加したのか、それとも来なくなってしまったのか……。そういったデータの収集ができていないのである。これでは、顧客のリテンション(維持)や接点の創出を意図的に行うことが難しい。

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中沢 弘子(ナカザワ ヒロコ)

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