デジタル時代に個人と組織がいかに学ぶべきか
市谷:リーダーシップの変容とセットだと思いますが、組織の変容、個人の変容に関してはいかがでしょうか。
山本:これまでの社会はどちらかといえば、組織が「主」で個人が「従」でした。組織学習の研究で有名なピーター・センゲ氏は、「組織はあくまでも人間が作ったように動くのだが、我々は問題を引き起こしているのは組織だと言い張る」、また「人の思考から組織が生まれるが、その組織が人を拘束する」と述べています。組織に所属していると、どうしても「組織に縛られている」という諦めの感覚を持ってしまうことは少なくありません。これが人々のリーダーシップを阻害し、自律性を削いでしまいます。