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ベンチャースタジオを活用したオープンイノベーション──三菱倉庫、大林組などが語る、新たな“可能性”

「01Booster Conference 2024」レポート

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「スタートアップを作る」ことで、オープンイノベーションの壁を乗り越える

 そもそもベンチャースタジオは、他のオープンイノベーション形態とどのように違うのか。それを明らかにすべく、丸山氏は「STUDIO 10X」にパートナー企業として参画する各社に、従来のオープンイノベーションにおける課題を尋ねた。

 最初に答えたのは、物流事業をメインに展開する三菱倉庫のCVC、MLCベンチャーズで投資部部長を務める関本氏だ。関本氏は、「自社の課題解決に資するスタートアップの少なさ」を課題として挙げた。2021年にスタートアップ投資を開始した同社は、継続的にスタートアップのソーシングを行ってきたが、そもそも物流業界におけるスタートアップの絶対数が少ない上に、物流と一言にいってもバリューチェーンが大き過ぎ、自社が課題意識を抱いている領域でピンポイントに事業を展開しているスタートアップはほとんどなかったという。「業界内のニッチ領域における“名もない仕事”ほど、業界外からはアクセスがしづらいため、スタートアップ創出につながらないのだろう」というのが関本氏の見立てだ。

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山田 奈緒美(ヤマダ ナオミ)

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