サイロ型から「伴走型」へ──知財組織の変革の実践
知財活動におけるデータ分析の信頼性が担保されたことと並行して、知財部門の役割そのものにも変化が求められるようになっている。安部氏は、従来の知財業務の構造的課題として「特定の業務への依存と分断」を挙げる。
従来の一般的な知財部門は、1. 創造・発掘、2. 調査・分析、3. 保護(出願・権利化)、4. 活用・ライセンス、5. 権利行使・紛争対応、6. 管理・維持、7. リスク・コンプライアンス対応といった各領域が縦割り(サイロ型)の組織構造になっていることが多かった。その結果、出願や審査対応といった「3. 保護(プロセキューション業務)」の実務に組織の比重が偏ってしまい、技術開発の上流や、ライセンス・権利行使といった下流の視点が十分に出願実務に活かしきれないという個別最適の限界を迎えていたのである。
